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猫のための災害対策|地震や台風に備える避難グッズや準備品は?

近年、日本の各地では、地震や台風などの自然災害が頻繁に発生しています。
外国と比較しても自然災害が発生しやすい国といわれている日本では、突然の被災によって、避難所での生活を余儀なくされることも珍しくありません。

特に、猫を飼っている家庭の場合、「災害時には猫をどうすればいいのか」という最大の疑問が立ちはだかることかと思います。

ペットである猫に対して、「猫は家族」「かけがえのない大切な存在」という認識を抱く私たちにとって、大きな自然災害が発生するたび、愛猫の避難が気がかりでなりません。

  • もし災害が起こったらどうする?
  • 猫は一緒に避難できるの?
  • 何から準備すればいい?

上記のように、気がかりである問題は他にもたくさんありますが、いざ災害に備えるとなっても何が必要なのか分からないことも多いのではないでしょうか。

この記事では、猫を飼っている家庭にとって、いつ発生してもおかしくない自然災害の前に備えておくべきことや、防災に役立つグッズをご紹介します。

阪神淡路大震災や東日本大震災、25年ぶりに「非常に強い」勢力で日本に上陸した台風21号を経験したことのある筆者が、猫のための災害対策を詳しく解説します。

災害時のために事前に備えておくべきこと

自然災害は、私たちの想像を超える力で、突如として襲ってくるものですよね。
いつどんな災害が発生しても慌てないように、また、被害を最小限にするためにも、日頃から事前対策をしておくようにしましょう。

猫を飼っている家庭が、災害前に備えておくべきことは下記のとおりです。

  • ワクチンの接種
  • マイクロチップの装着
  • 室内飼育をする
  • キャリーに慣らしておく
  • 不妊・去勢手術を済ませておく
  • 最寄りの避難所がペット受け入れ可能か確認をする
  • 避難所・避難ルートの確認
  • 猫がいる部屋の家具の固定や安全確保
  • 人や他の動物を怖がらないようにしておく

ワクチンの接種

災害時に避難しなければならない場合、避難所では見知らぬ人や多くの動物と共同での生活を強いられるので、感染症を予防するワクチンの接種をしておきましょう。

いつもとは違う慣れない環境から、ストレスや体力の低下を引き起こし、あらゆる感染症が蔓延するおそれがあります。

感染症を防ぐためにも、感染症を予防するワクチンの接種はもちろん、体を清潔に保てるように衛生面にも配慮し、ノミやダニ対策もしておくことが大切です。

愛猫の健康管理は、日頃から常に行っておきましょう。

マイクロチップの装着

突然の災害では、やむを得ず愛猫と離れ離れになることも考えて、マイクロチップを装着しておきましょう。

猫は、驚いた拍子にドアや窓から外に飛び出したり、倒壊した家屋の隙間から逃げ出し、行方不明になることもあります。

猫が迷子になってもマイクロチップが装着されていれば、どこかで保護された時に身元が分かり、あなたの元に無事に戻ってくる可能性が高まります。

連絡先を記入した首輪や迷子札でも、身元確認の役割は果たしますが、災害時のような非日常的な事態の時は、猫が驚いてあちこち走り回った挙げ句、首輪が外れてしまうこともあるのでやや不安が残りますね。

災害時の迷子対策としては、マイクロチップの装着が最もおすすめです。

ペットに埋め込むマイクロチップは、直径2mm、長さ10mmほどのサイズで、普通の注射よりも少し大きめの注射器で装着します。
また、耐久年数は約30年と猫の寿命より長く、装着後は交換する必要もないので、体内に埋め込むと半永久的に使用できる仕組みとなっています。

マイクロチップについてもっと詳しく!

室内飼育をする

猫がパニックになった時、真っ先に逃げ込めるスペースを家の中に作っておくだけで、猫を探す手間がぐんと省けることがあるため、室内飼育をしておきましょう。

部屋の隅や押入れの一角など、周りが囲われているようなところに落ち着けるスペースを確保し、猫のお気に入りの場所を把握しておいてくださいね。

万が一、室内飼育の猫が外に逃げ出してしまった場合、ほとんどの猫は見慣れない外の雰囲気に戸惑うので、自宅付近に隠れていることが多いです。

室外機の周辺や家の周囲などを探したり、日頃から猫が使用している慣れ親しんだキャリーバッグやケージを外に出しておくと、その中に入っていることもあります。

キャリーに慣らしておく

災害が発生しても、猫は犬のように一緒に歩いて避難することができず、キャリーバッグやケージに入れた状態での避難となるので、日頃から慣らしておくことが重要です。

また、動物が苦手な人やアレルギーを持つ人、そして、他の動物との接触を避けるためにも、避難所ではキャリーバッグやケージに入れたままの生活となります。

使用しない時はしまってしまいがちなキャリーバッグですが、普段から部屋の中に置き、猫がキャリーバッグに慣れるようにしておきましょう。

もし、突然の災害時に猫が驚いて部屋の中を逃げ回ってしまうと、猫を確保して避難をするのにも手こずり、逃げ遅れてしまうことも考えられます。

キャリーバッグに慣れておくことは、猫を連れてすぐに避難できるだけではなく『猫にとっての安全な避難場所』として機能するというメリットもあるのです。

キャリーバッグやケージに慣らすポイント

  • 日頃から落ち着いて休めるスペースとして開放しておく
  • キャリーやケージ内で、猫がリラックスしているのを見つけたら褒める
  • キャリーやケージ内で、おやつやフードを与えるなど、良い印象を与える
  • 嫌がる場所へ行く手段に利用するなど、悪い印象を与えないようにする
  • 猫が寝そべることができるような、広すぎず、狭すぎないサイズを選ぶ

不妊・去勢手術を済ませておく

予期せぬ災害時には、室内飼育の猫でも外に逃げ出す可能性があるので、不必要な繁殖を防ぐためにも、不妊・去勢手術はあらかじめ行っておきましょう。

不妊・去勢手術を行うことは、ストレスの軽減感染症の防止など猫の生体にとってもメリットがあり、発情期の無駄鳴きといった問題行動を抑制することにもつながります。

不妊・去勢手術は災害対策としてではなくとも、猫を飼う上で飼い主の責任において行うべき必須事項となりますので、必ず普段から済ませておくようにしてくださいね。

最寄りの避難所がペット受け入れ可能かどうかの確認

いつ災害が発生しても、猫を連れて速やかに避難できるように、最寄りの避難所がペットを受け入れるかどうかを調べておきましょう。

全ての避難所が無条件にペットを受け入れているわけではなく、受け入れ時の注意事項などもそれぞれの自治体によって異なります。

災害が発生してから慌てないように、地域の自治体の広報誌やホームページで詳細を確認するか、事前に問い合わせておくのがいいですね。

避難所・避難ルートの確認

災害時における避難指示や避難勧告などが発令された場合に備え、避難所の所在地や避難ルートを確認しておくことと、実際に猫を連れての避難訓練もしておきましょう。

災害が発生すれば、大通りにはガラスや看板などが落下し、破片があたり一面に散乱していたり、静かに見える通り沿いでも火事が起こっている危険があります。

避難所への最短ルートだけではなく、できるだけ危険の少ない安全な迂回路と、所要時間も把握しておくことがポイントです。

また、必ずしも家族が揃っている時間帯に災害が発生するとは限らないので、「家族の留守中に災害が発生したら」という事態も想定して、どのように行動するかを家族で決めておきましょう。

避難所へ避難する以外にも、親戚や友人、お互いに協力し合える近隣の住民など、愛猫の一時預け先も作っておくとより安心ですよ。

yuki

猫がいる部屋の家具の固定や安全確保

地震が発生した場合、家具が倒れたり、高いところから物が落下して、猫に大怪我を負わせるリスクを最小限にとどめる対策も行っておくのがおすすめです。
いつも猫が好んで過ごしているスペースや部屋の家具やケージは、しっかりと固定しておくのがいいでしょう。

そして、大規模な災害にも耐えられるように、住まいを強化しておくことが、暮らしを共にしている愛猫の安全にも繋がります。
その安全を保つためにも、定期的な点検と、不安要素のある箇所は補強するなどの万全な対策をとっておきましょう。

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人や他の動物を怖がらないようにしておく

避難所(仮設住宅)は、様々な人が一度に集まる場所であるため、知らない人を怖がることや、他の動物とトラブルにならないような配慮が求められます。

過去の災害では、「猫がいることで、過酷な避難生活の癒しになった」というプラスの意見が寄せられる反面、「猫の鳴き声がうるさい」といったマイナスの意見も寄せられています。

避難所では、人と同様に猫もストレスを感じているので、普段とは違う環境に怯えるがゆえに攻撃的になったり、むやみに大声で鳴くこともあります。

ストレスを感じた猫の問題行動が迷惑にならないように、日頃からキャリーバッグやケージに慣らし、人や動物にも怖がらないなどのしつけを行っておきましょう。

事前に大きめの風呂敷やバスタオルなどを準備しておけば、キャリーバッグやケージを包んで外からの刺激を遮ることができるので、猫のストレスを軽減してあげられますよ。

yuki

災害時の必須防災グッズ

緊急の避難勧告や避難指示が発令された時、防災グッズがしっかりと備わっていれば、とても心強く安心ですよね。
そこで、猫を飼っている方は、ペット用の必須防災グッズも普段からチェックしておくのがおすすめです。

備えておくべき必須防災グッズ

  • 猫用ハーネス・リード
  • ケージ・キャリー
  • 首輪(外れるタイプ)
  • 迷子札
  • いつも食べているフード(ドライ・ウエット・おやつ)
  • 飲料水
  • トイレ用品
  • ガムテープ(固定用)
  • 愛猫の写真

猫用ハーネス・リード

猫用ハーネスの種類は、大きく分けて2種類あります。

  • 紐タイプのハーネス
  • ベストタイプのハーネス

紐タイプのハーネス

紐タイプのハーネスは、犬が着用しているような紐状のハーネスです。
携帯がしやすく、猫の体への負担も少ないので、洋服の着用が苦手である繊細な気質の猫に向いています。

緩めに装着すると体からハーネスが抜けてしまう可能性があるので、しっかりとサイズを確認してから装着しましょう。

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ベストタイプのハーネス

ベストタイプのハーネスは、洋服を着用しているようなハーネスです。

お揃いのリードが付属されていたりと、デザイン性が高いハーネスも豊富で、紐タイプのハーネスよりも猫の体への締めつけが少ないといえます。

紐タイプのハーネスが苦手な猫には、ベストタイプのハーネスが向いています。

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猫がハーネスを着用する機会は多くありませんが、ハーネスやリードを装着できる首輪を持っておくと安心なので、愛猫の体にフィットしたハーネスやリードは準備しておきましょうね。

yuki

ケージ・キャリー

キャリーバッグの種類は、大きく分けて2種類あります。

  • プラスチック製のキャリーバッグ
  • 布製のキャリーバッグ

プラスチック製のキャリーバッグ


プラスチックキャリー


キャスター付きキャリー

避難所では、ペットだけを別の場所に集める可能性があるため、頑丈なプラスチック製のキャリーバッグなら安全性が高いでしょう。

意外と重さがある猫を、緊急時にショルダータイプのキャリーバッグで運ぶのは辛い時がありますが、キャスターがついたキャリーバッグであれば、飼い主の負担を大幅に減らすことができますね。

布製のキャリーバッグ


ショルダータイプ


リュックタイプ

布製のキャリーバッグは、肩かけ(ショルダータイプ)や斜めかけにも対応しており、ファスナー式の扉になっているので、猫の出し入れがスムーズに行えます。

肩からかけることで猫の重さは軽減されますが、中でも、リュックタイプのキャリーバッグなら、前からも後ろからもかけることができるので、更に負担が軽くなりますよ。

両手が空くため、荷物を持ちながらの移動もしやすく、いつでも愛猫の顔が見れるという点も嬉しいポイントです。

布製のキャリーを使用する場合は、洗濯ネットや、夏場は保冷剤なども準備しておくといいでしょう。

いざという時には、猫を洗濯ネットに入れてからキャリーバッグに収納すれば、猫がキャリーバッグから飛び出す心配がなくなります。

また、夏場は暑さ対策として、タオルなどで包んだ保冷剤や冷たいペットボトルも必要です。

注意

保冷剤を使用する場合、ゲル状のタイプの保冷剤は、猫が誤って口にすると有害なので、水を凍らせるタイプの保冷剤を使用してください。

首輪(外れるタイプ)

室内飼育をしている猫でも、災害時はパニックになり、外へ脱走してしまう恐れがあるため、マイクロチップの装着を済ませておくのがおすすめです。

ですが、マイクロチップはチップを読み取る機器のある場所に猫を連れていかないと身元確認ができないという弱点もあるので、念のため、連絡先を記入した首輪を準備しておくのがいいですね。

何かに引っかかってしまうことがあっても、すぐに外れるバックル式の首輪や、ゴム素材のような伸縮性のある首輪なら、事故に繋がる危険性も低いです。

行方不明の猫を捜索するには、毛色や体型に加え、首輪のデザインも大きな手がかりになるので、愛用している首輪のデザインは覚えておくか、予備を準備しておくといいでしょう。

また、首輪に鈴があると、猫が潜んでいる位置の目印にもなります。

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迷子札

過去の災害では、突然の災害に驚いた猫が外へ逃げ出すパターンが目立ちましたが、どこかで保護された時に迷子札があれば、飼い主と連絡をとることができます。

動きの速い猫を捕獲するのは簡単な作業ではなく、迷子になった猫の飼い主を探すことは容易ではないため、愛猫と飼い主の連絡先を記入した迷子札は、常に首輪に装着しておきましょう。

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いつも食べているフード

防災に備えておくべきグッズの中で、特に大事ともいえるのが、愛猫が食べ慣れているフードです。

災害が発生してから数日間は、フードの配給が開始されないといわれており、猫用の救援物資もすぐに届くとは限らないので、最低でも1週間分以上のフードが必要です。

猫は警戒心が強く、慣れない場所では食事を摂らないこともあるので、体力や免疫力の低下を防ぐためにも、日頃から猫が好んで食べているフードやおやつは準備しておきましょう。

ウエットフードを与えている場合、開封したウエットフードを保存できるように、同時に密閉容器があると便利です。

MEMO

水が手に入らない時でも水分が摂れるように、ウエットフードやパウチタイプのおやつなどを準備しておくのがおすすめです。

飲料水

飲料水は、硬水ではなく軟水を準備しておきましょう。

ミネラルの多い硬水を与えると、お腹の調子が悪くなったり、慣れない避難生活でのストレスが引き金となり、尿路結石を発症するリスクが高まる危険性があります。

注意

硬水は軟水に比べて、ミネラルやマグネシウムの含有量が高く、体の小さな猫に硬水を与え続けることは、ミネラルの摂り過ぎになってしまいます。

猫にミネラルウォーターを与える場合、高度の表示に注意して、軟水に分類される水を選んでください。

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トイレ用品

落ち着ける場所でしかトイレをしない猫もいるため、日頃から使い慣れているトイレグッズの準備は忘れないようにしましょう。

最近では、持ち運びが可能なトイレや、折りたたみが可能なトイレも販売されています。
ペットシーツをはじめ、移動に便利なグッズを検討することや、慣れさせるためにも、普段から愛用しておくのがおすすめです。

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ガムテープ(固定用)

避難しなければならない時、キャリーバッグやケージの扉が開かないように、扉の周囲をガムテープで固定しておきましょう。

キャリーバッグやケージが破損した場合、ガムテープがあれば、応急処置にも使用できます。

愛猫の写真

万が一、愛猫とはぐれてしまった事態に備えて、愛猫の写真を準備しておきましょう。

迷子の猫が急増する災害時では、はぐれてしまった愛猫を探すのは至難の業ですが、写真があれば、ポスターを作成することや、飼い主の証明などにも役立ちます。

また、飼い主と愛猫が一緒に写真を撮っておくと、飼い主を特定する時にも利用できますよ。

まとめ

猫のための災害対策をお伝えしましたが、いかがでしたか?

地震、台風、大雨、土砂崩れと、自然災害が頻発する時代だからこそ、大切な家族の一員として、愛猫の防災についても、意識的に考えていかなければなりません。

今、この瞬間にも発生するかもしれない自然災害。
愛猫を守ることができるのは、家族であるあなただけです。

突然の災害に慌てることのないように、今日から災害に備えましょう。

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