この記事は、動物看護師及びペットフード販売士の有資格者が執筆・監修しています。
眺めているだけなのに、ただただ癒される、とっても可愛らしい子猫。
我が家は、ロシアンブルーの子猫(保護猫)を迎えました♡
yuki
生後2ヶ月ごろの子猫といえば、まだほんの赤ちゃんですし、可愛らしさいっぱいでもありますが、想像以上に手もかかる時期です。
そんな子猫を育てるにあたって、どう育ててあげるのがベストなのか、分からないことに直面する機会も多いですよね。
- 餌の与え方は正しい?
- 順調に体重は増えている?
- 子猫に留守番させることはできる?
上記のように、これまでに一度も子猫を育てた経験がなければ、何かにつけて心配したり、不安になることだらけでしょう。
この記事では、生後2ヶ月の子猫の育て方をはじめ、適切な餌の量や体重、留守番はできるのかどうかまで、詳しくご紹介していきます。
子猫と一緒に暮らすのがはじめてのあなたへ、生後2ヶ月の時から子猫を育てたことのある筆者が、健康に育てるための秘訣をお伝えします。
もくじ
生後2ヶ月の子猫の体重や大きさ
子猫の体重を把握することは、順調に成長しているかどうかの目安にもなります。
では、生後2ヶ月の子猫は、おおよそどれほどの体重が適正といえるのでしょうか?
子猫の適正体重やサイズと、体重の測り方は下記のとおりです。
生後2ヶ月の子猫の体重・サイズ
- 小型の猫種(ロシアンブルーなど):約600~1000g
- 中型の猫種(シャルトリューなど):約950~1000g
- 大型の猫種(メインクーンなど) :約850~1100g
生後2ヶ月の子猫の体重は、平均的な中型の猫種で約950~1000g前後です。
小型の猫種や大型の猫種、生まれつきの骨格によっては、平均的な体重より軽かったり、逆に重かったりといったこともありますが、健康な子猫なら日増しに体重が増えていくもの。
成長期なのに体重が増えない、あるいは減っているといった場合、子猫の健康状態に問題がある可能性も考えられますので、定期的に体重測定する習慣をつけておきましょう。
また、体のサイズについては、オスとメスでもわずかに差が生じるため、オスの方が大きく、メスの方がオスよりも小さい傾向にありますよ。
我が家のロシアンブルーは、生後2ヶ月を過ぎたころに迎えましたが、家じゅうの隙間という隙間にあっさりと入り込んでしまうほどの小さいサイズ感でした。メスということもあり、オスに比べるとややスリムかも。
yuki
子猫の体重の測り方
- 動物病院での測定
- 体重計での測定
- ペット用の体重計での測定
- キッチンスケールでの測定
動物病院での測定
子猫の体重を測りたい場合、動物病院へ連れて行くと、体重測定してもらえます。
生後2ヶ月の子猫を迎えたら、健康診断やワクチンの接種などで動物病院へ行く機会も増えるので、そのついでに測ってもらうと正しい体重を知ることができますね。
また、子猫が小さいうちから動物病院の雰囲気に慣らせておくと、いざという時に治療がスムーズに行えるため、ストレスを最小限に留めてあげられるといったメリットも。
動物病院は病気や手術での受診以外にも、体重測定や爪切りだけでも対応してくれますよ。
体重計での測定
子猫の体重を自宅で測りたい場合、人間用の体重計でも体重測定することができます。
- 飼い主が子猫を抱いて体重計に乗る
- 飼い主だけで体重計に乗る
- ①と②の数値から差し引いた数値が子猫の体重
上記の方法で、簡単に体重測定することが可能ですが、人間用の体重計では0.5kg単位での測定がほとんどであるため、正確な数値が表示されないことも。
この測り方は、成猫になってからでも活用できますし、覚えておくと良いかもしれません。
また、人間用の体重計にペットモード機能が搭載されたタイプの製品も展開されているので、チェックしてみてくださいね。
ペット用の体重計での測定
子猫の体重を正確に測りたい場合、ペット用の体重計を使用しましょう。
ペット用の体重計は、ペットを測る前提で設計されており、子猫をキャリーに入れた状態で測定し、キャリーの重量を差し引いた数値を表示する機能が搭載されているスグレモノ。
ゆえに、測定中に動き回ったり、じっとしていられない子猫でも正確な数値を表示することができます。
ちなみに、高性能な機能を搭載している製品が多く展開されている、人間の赤ちゃん用の体重計でも代用できますよ。
キッチンスケールでの測定
子猫の体重を自宅にあるもので測りたい場合、キッチンスケールを使用するのも良いでしょう。
- 子猫を入れる容器(箱・タッパーなど)を準備する
- 子猫を容器に入れる
- 子猫を入れた容器ごとキッチンスケールに乗せる
上記の方法で、生後2ヶ月ごろの子猫なら、十分体重測定することが可能です。
子猫は、測定中でもおかまいなしに動き回ってしまうため、子猫がすっぽりと収まる容器などに入れてから測定するのがおすすめ。
キッチンスケールはグラム単位で測定できるので、ペット用の体重計を所有していない家庭でも手軽に測れますね。
生後2ヶ月の子猫の餌の量・回数・種類
子猫にとってベストな餌を与えるということは、健康な子猫に育てるキホンのキ。
では、生後2ヶ月の子猫には、どんな餌の与え方をすれば良いのでしょうか?
生後2ヶ月の子猫に与える餌の量や回数、種類を、筆者の体験談も交えながら解説していきます。
餌の量
生後2ヶ月の子猫には、1日に50gの量の餌を与えましょう。
健康な子猫であれば、子猫なりに最適な量だけを食べようとするため、決して食べ過ぎたりすることはないといえます。
食べはじめのうちはやや多めの量を与え、餌の残り具合から愛猫にとっての適量を判断し、日々の成長に合わせながら量を決めていくのがポイント。
また、急激に餌の量を増やすと、子猫が下痢をする可能性が高いので、様子を見ながら少しずつ量を増やしましょうね。
我が家のロシアンブルーは、引き取って2日目のときに食欲が低下し、あまり食べようとしませんでしたが、3日目からは与えた分の量をぺろりと完食するまでになりました。環境の変化で食欲がなくなってしまった場合は、無理に与えようとせず、見守ってあげてくださいね。
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餌の回数
生後2ヶ月の子猫には、1日に4~5回の餌を与えましょう。
子猫から成猫に成長するにつれて1日に与える餌の量は2~3回にまで減っていきますが、子猫の時期に与える餌は「量」より「回数」の方が大切。
なぜなら、子猫は成猫とは違い、まだ小さな胃の形状をしているため、一度にたくさんの餌を取り込むことができないからです。
一度に与える餌の量が多い場合、食べきれずに残してしまうこともあるので、複数回に分けて少しずつ与えてあげると良いでしょう。
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餌の種類
生後2ヶ月の子猫には、ふやかした子猫用ドライフードまたは子猫用ウェットフードを与えましょう。
育ち盛りの子猫は、なんと、成猫の約3倍ものエネルギーを必要としますので、成猫用に与える餌よりも高カロリーな子猫用の総合栄養食を与えてください。
本来の猫の食性は肉食動物のため、動物性たんぱく質(肉類・魚類)が豊富に含まれているフードがおすすめ。
この時期に口にする食べ物は、今後の嗜好にもつながるため、あらゆる味や素材のものを与えておくと、将来的に偏食をしない猫に育ちやすくなります。
できることなら、子猫のあいだから、ドライフードやウェットフード、子猫が気に入る食材での手作りフードなど、いろいろな種類の餌に慣れさせておくのが理想的ですね。
手作りフードはハードルが高いとしても、ドライフードとウェットフードのどちらも食べられるようにしておくだけで、万が一の災害時や、治療で薬を飲ませないといけない時などに役立ちますよ。
yuki
餌の与え方
生後2ヶ月の子猫には、子猫用ドライフードをお湯や子猫用ミルクでふやかして与えるか、子猫用ウェットフードをそのまま与えましょう。
\レイちゃんも大好き!/
ドライフードの場合は、60~70℃程度のお湯やミルクを使用し、5分間ほどドライフードをふやかしたのち、フォークやスプーンなどでつぶして与えてください。
産まれて間もない頃は、母猫の母乳または子猫用ミルクを主食としていた子猫も、生後2ヶ月を迎えるころには乳歯が生え、固形の餌も食べられるようになります。
だんだんとドライフードに移行したいところではありますが、今までミルクを主食にしていた子猫に、いきなり硬いドライフードを与えるわけにもいきませんね。
硬いドライフードを食べられる子猫にはそのまま与えても構いませんが、まだ食べ辛そうにしている子猫には、ふやかしつぶしてから与えるのが良いでしょう。
我が家のロシアンブルーは、栄養補給のためにも子猫用ミルクでふやかしたドライフードと、お湯だけでふやかしたドライフードを交互に与えていました。子猫用ミルクでふやかす場合は、栄養過多(カロリーオーバー)になる可能性も考慮して、その分のドライフードは減らすといった工夫が必要ですよ。
yuki
70℃以上のお湯を使用してしまうと、フードに含まれている栄養素(ビタミン類・たんぱく質など)が壊れてしまいますので、熱湯は避け、60~70℃程度の温度でふやかしましょう。
生後2ヶ月の子猫は留守番は可能?
急な予定や仕事などで、自宅を空けなければならない・・・
可愛らしい子猫とずっと一緒に過ごしていたいところですが、生活していると、様々な事情で子猫に留守番させざるを得ない状況も起こることかと思います。
では、たった生後2ヶ月の子猫に留守番させることは可能なのでしょうか?
ここでは、生後2ヶ月の子猫が留守番していられる時間や、注意点を解説していきます。
子猫が留守番していられる時間は?
生後2ヶ月の子猫に留守番させたい場合、最大でも2~3時間程度の留守番にしておきましょう。
母猫の元から離れていても、生後2ヶ月ごろの子猫というものは、餌を与える回数が多いところからも見て取れるように、まだ人間の手が必要不可欠な時期でもあります。
子猫のことを第一に考えると、1日に2~3時間程度の留守番が限界といえ、長時間の留守番は避けておきましょう。
長時間の留守番はおすすめできませんが、生後2ヶ月を過ぎている健康な子猫なら、数時間程度の留守番から慣れさせることで、だんだんと留守番をはじめられるようになりますよ。
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子猫に留守番させる時の注意点
2ヶ月の子猫に留守番させる時は次の3つの点に注意しましょう。
- 室温の管理はしっかりと
- 餌や飲料水を空っぽにしない
- 怪我や事故の防止
室温の管理はしっかりと
留守番をさせるときは、28℃程度の快適な温度で室内を保てるように、空調管理をしっかりと行ってから出かけるようにしましょう。
子猫はまだ自分のちからで体温の調整を行うことが難しいため、ちょっとした気温の変化にも左右されがちです。
気温の高い夏場の室内では熱中症に、気温の低い冬場の室内では体温が下がりきってしまう恐れがありますよ。
子猫が体調不良になると、あっという間に衰弱してしまう危険がありますので、温度変化が少なく快適な温度を保てる環境でのみ留守番させるようにしましょう。
餌や飲料水を空っぽにしない
留守番させる時は、いつも与えている量より多めの餌を容器に入れておくと、子猫のお腹が空いたタイミングで食べることができます。
子猫の時期は餌の回数も多いものですが、食欲のある健康な子猫であれば、朝と夜の2回、餌を与えることができれば問題はないといえるでしょう。
ただ、餌や飲料水の容器を倒してしまうなどのアクシデントが起こらないとは言いきれませんので、普段より多めの餌と飲料水を与えておくと安心ですね。
餌や飲料水の入った容器を、室内の一箇所に設置しておくのではなく、いくつかの容器に分けて、あらゆる箇所に設置しましょう。子猫が餌や飲料水の容器を倒しても、対応できるようにしておくのがポイントです。
怪我や事故の防止
好奇心が旺盛な子猫は、目にするもの全てに興味を持ちますし、そもそも留守番に慣れていない子猫だと、飼い主の留守中にいたずらをし、怪我や事故につながる恐れがあります。
1日に2~3時間程度なら留守番できる子猫ですが、留守番させるにしても、子猫の身の回りに危険がないように最大限の注意を払わなければなりません。
子猫をケージなどに入れず、室内を自由に行き来できるような環境で留守番させる場合は、特に怪我や事故の防止に務める必要があるといえるでしょう。
棚の上に置いてあるものは床に下ろしておいたり、洗濯機やバスタブ、人間用のトイレの蓋は閉めておくなどの点検を済ませてから、外出をしてください。
また、誤飲につながるもの(アクセサリー類・サプリメントを含む薬類・菓子類・紐やビニール袋など)は、子猫の目の届かない場所に保管しておきましょう。
留守番させるならケージの使用を
成猫よりも落ち着きのない子猫を留守番させたい時は、ケージの使用がおすすめですよ。
ケージを使用しての留守番であれば、怪我や事故、誤飲などの心配も少ないため、飼い主にとっての不安もはるかに軽減されることかと思います。
ひっくり返してしまう可能性が高い飲料水の容器も、ケージに取り付けるタイプのウォーターボトルを設置すると、子猫が飲料水の容器を倒し、飲めなくなってしまうといったこともないでしょう。
同様に、ケージに取り付けるタイプのフードボウルもありますので、検討してみてくださいね。
仕事で自宅を空けるなどの数時間程度の留守番で、更に注意点を留意することで、生後2ヶ月の子猫でも留守番することはできますよ。ただ、旅行で1泊2日などの長時間の留守番となれば、話は別です。自宅で留守番させず、ペットシッターやペットホテルといったサービスを利用してくださいね。
yuki
まとめ
生後2ヶ月の子猫の育て方をはじめ、適切な餌の量や体重、留守番はできるのかどうかまでお伝えしましたが、いかがでしたか?
成猫と比べると、子猫を育てるには何かと労力も必要ですが、可愛らしい仕草と表情で見つめられると、大変な思いでさえもどこかへ吹き飛んでしまうものです。
特に、子猫が成猫へと成長を遂げる1歳までのあいだは、日々の生活、食生活を通して、様々なものごとを学んでいく大切な時期です。
あなたが愛情をたっぷりと注いで、子猫を心身ともに健康に育て上げてくださいね!