猫が飼い主の体や、クッションや毛布などを前足で一生懸命ふみふみしている様子は、とても愛らしいですよね。
その表情も比較的穏やかで、なんだか眠気すら誘います。
そんな猫の「ふみふみ」にはどんな理由があるのでしょうか?
また、オス猫の場合の意味も少し違ってくるようです。
それでは、一緒に内容をみていきましょう!
もくじ
猫がふみふみしてくる4つの意味
1 甘えている
これは一般的によく考えられていますが、まず、猫がふみふみする理由としては甘えているからというのが挙げられます。
猫は、子猫の頃に母猫のミルクを飲むとき、ミルクが出やすいように母猫のおっぱいを左右の前足で交互に押しながら飲みます。
この行動こそが「ふみふみ」の原点とも言えます。
ではそれがどうして甘えていることになるのか。
それは、子猫の頃の行動をする=赤ちゃん返りと考えられるからです。
飼い主であるあなたの体のどこかをふみふみしてくるのであれば、あなたを母猫のように思って甘えているという理由が強いでしょう。
また、母猫と早い時期から引き離されるなどして上手く親離れができていない猫ちゃんは、ふみふみの癖が抜け切らず、より赤ちゃん返りしやすいです。
甘えているだけなので、特にやめさせる必要はありません。
2 リラックスしたい
特に眠る前など、リラックスして安心したいときにふみふみをする猫も多くいます。
基本的に甘える行動なので、甘えられる=安心にも繋がりますね。
ふみふみは睡眠導入とも言えるほど、猫にとってリラックスできる行動なのです。
時には、眠りながらなにもモノを対象とせずに「エアーふみふみ」をする猫ちゃんも。よっぽど幸せな夢を見ているんでしょうね^^
3 自分のモノアピール
クッションや毛布、ぬいぐるみ、時には飼い主など、自分の「お気に入り」をアピールしています。
猫の足には臭いを分泌する器官である「臭腺」があるので、お気に入りへのふみふみによるマーキング行動とも言えます。
「これはわたしの、ぼくのだからあげません!」というどこか自慢げな愛猫の表情、見覚えありませんか?
いっしょに他の猫と暮らしているのであれば、その子達へのアピールかも知れません。
なるべくお気に入りは取り上げないようにしてあげ、他の猫との取り合いにも発展しないよう見守ってあげましょう。
4 愛情表現
1と3の理由に通ずる物がありますが、猫は嫌いな人や嫌いな動物にはふみふみしません。
つまり、ふみふみをする対象には心を許している証。
大好きな飼い主さんや、多頭飼いであれば大好きな他の猫ちゃん、中には種族をこえて大好きな犬にも集中的にふみふみをする子もいます。
心を許して、好きアピールをしてもらえたら嬉しいですね。
ふみふみしない猫の理由や気持ちは?
前述したように、親離れが上手くできなかった猫は、癖が抜け切らずに大きく育ってもふみふみ行動をします。
逆に考えると、親離れをちゃんとできた猫は精神的に自立ができているため、大人になってからはふみふみしないことが多いのです。
飼い主側としては、甘える行動をしないのはちょっぴり寂しい気もしますね。
オス猫のふみふみの意味とは?
男の子の場合は、ふみふみの意味が少し変わってくる場合があります。
もちろん、男の子だからといって最初に挙げた4つの意味に全く当てはまらないということはありません。
見分けるポイントは、ふみふみにプラスして「腰ふり」をしているか、また毛布など何かを強く噛んでいるかです。
ふみふみをしながら、カクカクと腰を振ったり何かを強く噛んだりする行動は、オス猫にのみ見られます。
甘噛みやちゅぱちゅぱと吸うといった行動は、甘えているだけの場合もあります。
この行動は「マウンティング」に近く、発情期だと特に表れることの多い行動です。
マウンティングには、大きく分けて3つの意味があります。
1 自分の優位性のアピール
自分が上であることを他の猫に知らしめる意味でのマウンティングです。
多頭飼いの場合、他の猫に対してマウンティング行動をとっていれば、自分の優位性をアピールしています。
他の猫との喧嘩に発展する場合は、止めさせることをオススメします。
また、飼い主に対してマウンティング行動を取るのも、飼い主を下に見ているという意味なので、あまり良くはありません。
「飼い主は猫の下僕」とはよく言いますが、最低限のしつけはしてあげましょう。
やめさせるには、大きな声で怒ったりする必要はありません。その場から離してあげるだけで大丈夫です。
2 ストレス
ストレスによってマウンティング行動に出る猫もたくさんいます。
環境の変化や、食事に対する不満、トイレが汚れている、他の猫との相性や、飼い主が構い過ぎるなど、考えられるストレスの理由はたくさん存在します。
愛猫がストレスを感じる事柄はないか、しっかり観察してあげましょう。
また、急に驚いたり、なにかに失敗して自分の思い通りにならなかったことがあった際に、突発的なストレスによってマウンティング行動に出ることもあります。
3 交尾の練習
発情期ということは、成猫に近付いてきた、あるいは成猫になったということ。
そうなると交尾の練習として本能的にこのような行動に出てしまいます。
本能的なものなのでやめさせるのは難しいです。
また、中にはマーキング行動を伴うこともあり、猫飼いさんの悩みのひとつとしてよく挙げられます。
今後、他のメス猫との間に子猫を授からせる予定がないのであれば、去勢手術によりマウンティング行動やマーキング行動はかなり減少させることができます。
まとめ
猫のふみふみには様々な理由があって、とても興味深いですね!
でも中にはストレスなどあまり良くない理由の場合もあるので、普段から頻繁にふみふみをする子であれば、普段と違う仕方をしていないか、発情期に差し掛かったオス猫であれば、マウンティングではないか、しっかりと観察してあげましょう!
とはいえ、基本的には猫も見ている飼い主も幸せな気持ちになるふみふみ。
温かく見守っていきたいですね。
【編集:MOTTO CAT運営スタッフ】