かわいいかわいい我が家の愛猫。
特に、家に来たばかりの子猫の時はかわいくってしかたないものですよね。
可愛さのあまり、あなたも気がつけばいつも『一緒にいる時間はずっと構っている』状態になってしまっているのではないでしょうか?
一方で、猫は自由気ままで気まぐれだとも言われていますし、あまり構いすぎるとストレスになったり猫に嫌われてしまったりするのでは・・?という心配が時々脳裏をかすめることがるかもしれません。
そこでこの記事では、正しい猫の構い方や猫に嫌われない適切な頻度について、キャットシッターの筆者が経験を踏まえて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
もくじ
猫に構いすぎ!こんなNG構い方してないですか?
猫に構うこと自体は悪いことではありません。
むしろスキンシップをとることは、良い信頼関係を築くためにも必要なことです。
ですが、過剰な構いすぎはよくありません。
いくらあなたに対して従順な猫でも、構い方を誤ると「ストレスフルな存在」として認識され、嫌われる原因になってしまいます。
ただ無節操に構えば良いというわけではなく、人間と同じように猫にも時と場合があるのです。
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ついやりがちなNG構い方をそれぞれチェックしてみましょう。
猫の正面から向かう
猫と遊ぼうとする時、猫の真正面からズカズカと駆け寄っていくのはNGな構い方です。
ましてや「◯◯ちゃん、遊ぼ~!」と大声を出しながら向かってくのは最悪です・・・
猫は正面から来られると「捕まえられる…!」と恐怖を感じてしまいます。
危険を感じてぴゅーっと逃げてしまう猫もいるでしょう。
猫に近づくときは、名前を呼ぶなどしてこちらに気づかせ、横からゆっくりと近づいてあげてくださいね。
猫が食事している最中に構う
せっかく猫が食事したくてご飯に集中している時に、無理に構うのもやめておきましょう。
食欲旺盛な猫であれば手を出されると怒るでしょうし、とてもストレスを感じます。
私たち人間でも、食事中にいろいろと手を出されるなどの邪魔をされるのは嫌ですよね?
猫も同じです。食事に集中させてあげましょう。
毛づくろいの最中に構う
猫が毛づくろいの最中、つい手伝ってあげたいような気持ちで猫を撫でたりしていませんか?
残念ですが、これはあまり猫のためにはなっておらず、実は猫にとってはありがた迷惑な行為なのです。
猫が毛づくろい(グルーミング)を行う理由はいくつかありますが、そのうちの一つに『自身についた臭いを消したり、体を清潔に保つ』という目的があります。
これは、獲物や敵に気が付かれないように臭いを消し、身を隠すための本能なのです。
そこで、飼い主がグルーミング中の猫に触ってしまうと、猫自身にさらに飼い主の臭いがついてしまい、また毛づくろいをする羽目に。
これは猫にとってはストレスとなってしまいます。
また、毛づくろいは猫がリラックスしようとしている時でもあるため、おもちゃで気を引こうとすることもストレスを感じさせてしまう原因にもなりかねません。
猫は、活動時間(睡眠以外の時間)のおよそ10〜30%をグルーミングに費やしており、猫生の中でもとても大切な活動の一つ。
したがって、毛づくろい中の猫ちゃんはとっても一生懸命です。
食事中もそうですが、猫が何かに集中している時に構おうとするのはよくありません。
帰宅後すぐに盛大に構う
帰宅後、元気でいてくれた愛猫を確認できた嬉しさで盛大に構いたくなる気持ちは分かりますが、これも実は好ましくない構い方です。
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あなたが日中留守にして、猫がずっとお留守番している家庭は特に、です。
猫も飼い主が帰ってくると嬉しくて、とても盛大に歓迎してくれるのではないでしょうか?
そして飼い主もそんな喜んでいる猫を見ると嬉しくて、ついついすぐに構ってしまいます。
これは分離不安症を引き起こす原因になりかねませんので、帰宅したときにもし猫が興奮してしまっていたら、その間は構わずに、落ち着くまで冷静に待ちましょう。
嫌われる原因にはなりませんが、留守番中の猫のストレスを増やしてしまう構い方になってしまいます。
四六時中構う
かわいさ余ってつい四六時中猫に構ってしまうという人もいますが、こうなるともはや猫に遊んでもらっているのは飼い主の方かもしれませんね・・・。
もちろんですが、猫はいつでも構って欲しいわけではありません。
お昼寝もしたいし、トイレにも行きたいし、毛づくろいもしたいし、猫も猫なりにとても忙しく、飼い主に構ってあげてばっかりはいられないのです!
猫は気ままな性格なゆえ、束縛を嫌い、自由を好みます。
寝起きなどで機嫌の悪い時は構わないなど、猫の機嫌を見ながら構ってあげましょう。
猫に嫌われない適切な構い方と頻度は?
なぜ構いすぎが良くないのかその理由を解説しましたが、逆に、全く構うことをせず放置のし過ぎもストレスになります。
猫との良好な関係を築く上で大切なのは、『ほどほどな構い方』といえるでしょう。
それでは、猫に嫌われない適切な構い方と頻度をみていきましょう。
猫に嫌われない構い方とは?
猫を構う際、嫌われないように注意することは主にこの5つです。
- 嫌がるまで構わない
- 機嫌の悪い時には構わない
- 体調の悪い時には構わない
- 無理に遊ばせない
- 猫の好みではない構い方をしない(興味のないおもちゃで遊ばせようとするなど)
どれも当たり前のことのようにも思えますが、つい飼い主のエゴが出て猫の気持ちをおざなりにしてしまうこともあるので注意が必要です。
小さなお子様のいるご家庭では特に気をつけて猫の様子を見るようにしてくださいね。
正しい構い方は?
では、猫が喜ぶ『正しい構い方』というのはどのような構い方なのでしょうか?
どんな構い方が好きかはその猫ちゃん次第で、さまざまではありますが、おおまかに性格や年齢から以下のように判断すると良いでしょう。
- 若くて活発な子⇒おもちゃ(ボールやねこじゃらし)
- のんびり屋さんやお年寄り⇒ナデナデ・隠れる系のおもちゃ
若くて活発な子にはおもちゃを使って
猫には狩猟本能があります。
ネコ科のライオンやチーターなどの野生動物は皆格好いいハンターですよね。
おもちゃを使って猫の狩猟欲を満たしてあげるととても喜びます。
夜中、急に走り出したり暴れたりしていませんか?
そういう場合は、ハンティングで使うはずだったエネルギーがありあまっていて、爆発しているのかもしれません。
おもちゃで一緒に遊び、エネルギーを発散させてあげましょう。
おもちゃが好きな子も、おもちゃの種類ごとに好き嫌いがあります。
ボールを追いかけるのが好きな子、紐が好きな子、レーザーポインターを追いかけたい子、ダンボールなどに隠れるのが好きな子…いろいろその子によって好みがあります。
興味がないおもちゃで無理に遊ばせる必要はありません。
最近はおもちゃの種類が豊富なのでいろいろ試すのも楽しいかと思います^^
のんびり系や高齢猫にはナデナデ
撫でることも、愛猫との立派なコミュニケーションの一つです。
飼い主に撫でられるのが大好きな子は特に嬉しいことでしょう。
愛猫のあなたへの信頼度もぐっとあがります。
撫でるだけといえども、撫でるからには猫の好きな部位を触ってあげたいですよね。
肉球は触っているこっちは気持ち良いですが、触られる方はたまったもんじゃありませんよ。
足先は敏感な部分なので、猫にとっては気持ち良い部分ではないのです。
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また、ふわふわと柔らかそうなお腹も触りたいところですが、猫にとって内臓が集まっているお腹は猫にとっては急所です。
敏感なところは触らないようにしてあげてくださいね。
猫は自分で毛づくろいしにくい顔周りをそっと撫でられるのが好きです。
また、毛並みに逆らわず、毛並みに沿って触りましょう。
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触られるのを嫌う猫もいるので、逃げられたり怒られたりするのであれば、無理にナデナデする必要もありません。(触りたい気持ちはわかりますが…^^;)
飼い主のそばで一緒にいる、というだけで満足な子もいます。
構う頻度
どのぐらい頻繁に遊んだり撫でたりするかは、猫の性格や品種、年齢などを考慮して、適切な頻度で構うことがおすすめです。
絶対これくらい遊ばないといけない、という基準はありませんが、目安として参考にしてくださいね。
猫が若くて元気または活発な子
猫が若いうちはパワーがありあまっていますので、大いに遊んであげましょう。
おすすめなのはおもちゃで遊ぶことです。
飼い主と一緒に遊ぶことが大好きな子もいるので、満足するまで構ってあげたいところですね。
ただ、長い時間ずっと遊んでいると飽きてしまうので、15分くらいを目安に遊んでください。
体調を見ながら1日2回くらいを目安に、できれば食事の前に遊ぶと良いです。
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※多くの運動量を必要とするベンガルキャットなどはもう少し遊んであげる必要があります。
シニア(7歳位~)
猫も歳を取ると、1日の間でも寝る時間が増えてきます。
若い時と同じように動けなくなってくるのは人間も同じですよね。
あまり疲れさせない程度に、1日に1度~2度は構ってあげてください。
「おもちゃに興味がなくなった」と感じる方も増える時期ではありますが、おもちゃで遊ばなくなるわけではありません。
ちょっと動くのが面倒だな~、と思っているだけかもしれません。笑
遊び方を工夫することで遊ぶこともあります。
また、一緒にそばにいるときは優しく撫でてあげるだけでも満たされるでしょう。
多頭飼いの場合
猫を多頭飼いしている家庭も多いと思いますが、この場合は1頭で飼っているのとでは状況が違います。
先輩猫や兄弟とで遊んでいる場合もありますので、この場合は1頭で飼っている猫よりは構う頻度は少なめでも良いかと思います。
ですが、構う際にはみな平等に構ってくださいね。
他の子ばっかり構って自分が構ってもらえないと嫉妬してしまいます。
まとめ
猫に構う頻度や正しい構い方をご紹介しましたが、いかがでしたか?
愛猫と遊ぶのが好きで普段から上手に遊べている飼い主さんであれば、猫も同じように遊ぶことは大好きで、『遊び』から生活する上でのさまざまな大切なことを学ぶことができます。
ですが、度が過ぎて構いすぎると、逆にストレスになり嫌われることもありますので注意が必要です。
「もう主さんと遊びたくないや・・・」と思われないよう、猫ちゃんの様子や反応を見ながら構ってあげたいですね。
むしろ、こちらが猫に「構ってもらう」というスタンスの方が上手くいくかもしれませんよ(笑)
お互い良い距離感で構い合いながら、楽しい猫ライフを送ってくださいね!